子供はなぜ練習しないのか?

「ボク(ワタシ)ピアノやる〜!練習も毎日する〜!頑張る〜!」とお約束して習い始めているおうちがほとんどだと思います。

が、しかし!

え?毎日?

え?頑張る??

最初の約束はどうした?ん?ってお家もほとんどだと思います。

大丈夫。先生たちは知っています。それが子供特有の「やる気」だということを・・

「先生に怒られちゃう」と頑張っているお母さんお父さんがいたら読んでほしいな〜と思って書きます。

子供は自ら練習することはない!ほぼない!

という、衝撃的で絶望的な事実。

まあ、みんなそんなもんなので、ここらでお茶入れてゆっくりと読んでください。

自分のお教室始めて30年くらいの先生が言うのでほんとほんと。笑

そしてそれを少しずつクリアする方法やどのやり方にも「正しいこと」はなくて、お家ごとにカスタマイズしていけばいいってお話を書いていきますよ〜

1日数分(数十分)の練習で子供たちが感じられる「できた!」はないから

子供の習性として「イマココで」結果が欲しいんです。

教室で言えば「マルもらえる」ってやつです。

あんまりマルにこだわると、先生たちは丸付けるマシーンか?と思って拗ねちゃうからね。

マルの先にもっと良い物があるって知るのは、まあ現状では発表会くらいかな〜。
音楽的要素が盛り込めるほどの時間をかけられるのは、発表会くらいしか時間が取れませんね。

さて、話を戻すと・・・

当たり前ですが、レッスンに来ている時よりたるんだ状態の子供がお家練習をがっつりするとは先生たちも思っていません。

なので、教室でレッスンノートを使っている所が増えましたね。

あそこにはお家練習の大ヒントが書かれています。

翌日や翌々日にそれを見て練習を開始すれば、先生が何をお家でやろうねって言ったか?ほとんどの子供たちが思い出せると思います。

3日経ったらほぼアウトです。忘れています。笑
そうすると弾く音符すらも忘れちゃっている可能性も大きいので、めんどくさくなり「もういーやー」となるんでしょう。いや、なるな。うちのボクちゃんやお嬢ちゃんたちは・・・

ってことで、どうやって2日間のうちにどうにかして、ピアノの前に誘導し、レッスンノートを子供たちに確認させないとなのでーっす。

「先生と何か約束しているんじゃないの?」とか

「先生とばったりあって、今週ちょっと頑張らないとできないって聞いたけど大丈夫?」など

小芝居を打つのも手ですよ。ええ。ピアノの前に座ってくれるなら、怒る以外の手はなんだって繰り出して良いんです。

で、親御さんはあくまでも「観覧者」見てる(聞いている)人に徹します。

絶対に「この音、わかんな〜い!」「ここどうやってひくの〜弾いて〜」とか言うでしょ?

それにホイホイ乗っては大人がすたります!

それを教えてもらうために教室に通わせているのに、なぜに親御さんが教えないといかんのでしょう?

そりゃあ〜読むのも理解するのも大人から見ればイライラするほど遅いですよ?

ただ、大体理由があります。その理由は先生たちが探っていますのでね。

あとね、万が一、お母さんやお父さんが教えてくれたことが間違っていると・・・それはそれは大変なこととなります。

ここは教室の先生の考え方にもよりますが・・・

子供にとって親は絶対的な存在です。

その親を他人が否定することは、子供の信頼を損ねることにもつながります。

なので、うちの教室ではもし間違っていた場合は「ママ、きっととっても疲れていて見間違えちゃったんだよ〜」とか全面的にママさんパパさん擁護に走ります。

それでも子供が「だってママが!(パパが!)言ったもん!」と言い張った場合には、もうその曲はそのままスルーしていきます。

なぜ間違いを正さないの?と思いますよね〜

テキストってほんと繰り返し繰り返し同じことを手を変えてやるように作られていますので、その曲1つ1音くらい間違っていてもどーってことはないし、ここでの問題は言い張った子供の心理です。

ある一定の年齢を越えれば、その手の発言はなくなりますしね。
そこで言い張った子供の心理を推し量ることなく蓋をするのは、不適当だなと私は考えていますので。

まあ、度重なると子供ではなく親御さんと作戦会議をしますけれどね〜。

薄々勘づいてきましたよね?

ピアノというか、楽器のおけいこ。

親御さんのサポートなしには成り立ちません!これは絶対です。

そして、怒ってもピアノの前に座るのはチビッコの時だけです。

どうやってピアノの前に座らせて練習までたどり着かせるか?先生たちも脳みそ絞って考えています。
たくさんのアプローチを毎回レッスンでしています。
親御さんもあの手この手を繰り出してくださいな。
でも、疲れちゃったら放置してください。
3週間くらいやらなければ、先生に怒られますから。ふふふ。他人から怒られる経験も必要ですよ!

はたして練習することだけが大切なのか?

初っ端から「練習」のお話を書きました。

ではね、はたして「練習すること」は1番大切なのでしょうか?

私的には1番ではありませんね。現役で教えていますが1番ではありません。

練習すれば弾ける。

練習しなければ弾けない。

ただシンプルにそれだけです。

なんて書くとね、ほら!やっぱり練習させないとってなっちゃうんですが・・・

辞めた子、辞める子、昔ピアノやっていて辞めた親御さんの中に相当数いるんですよ・・・

「練習するのが辛かった」って人。

辛くなった原因はそれぞれなんでしょうけれど、親がいつも練習って言っていてほんと嫌だったはよく聞く話。

正直ね、私たち先生は何十年と続けてきている人間です。

やらなきゃ弾けるようにならないのは嫌ってほど知っています。

その人たちがなんて言っているのか?深呼吸して思い出して欲しいんです。

チビッコの頃は音楽への土台作りです。

たくさんの音楽を聞いて、たくさんの感動と経験をして、ご家族で笑って音楽を楽しむ時期です。

弾きたい曲が弾けなくて泣くのは、高学年や中学生以上になってからで充分なんです。

年中さん年長さんから習って、音楽やピアノやエレクトーンに関わって、その道の先に花が開くのは中学生以降ですよ。

ステキな人を泣かせるような演奏ができるようになるのは、心の成長を考えてもそのくらいです。

練習をしなくていいと言っているわけではありません。

子供たちへ少しずつアプローチしながら、ご家族みんなで音楽を楽しんで練習頑張った子供たちへ賞賛の言葉をかけて欲しいんです。

練習は義務ではありませんよ?

実際、うちの教室には小学校自体ほぼ練習してなくて、中高で楽しんでピアノ・エレクトーン弾いている大きな生徒さんもいます。

教室に来ることを楽しんでいる子もいます。(練習は・・・まあ・・ね?笑)

いろんな子がいますが、発表会など目標が決まれば、いつもよりはやりますよ。

だってカッコ悪いところは見せたくないもの。笑

そんなもんです。それでも良いんですよ〜!

ゆるゆるやっても音楽の力はつきますし、週1の教室の力は思っている以上に大きいです。

練習ってなんなのか?練習が何につながるのか?を子供達に説明することは不可能です

大人は自分の経験値で「練習したらあんなステキな演奏ができるようになるんだ〜」とお子さんが通っている教室のお姉さんお兄さんを見ることができます。

が、子供たちは純粋な憧れの部分が大きく、あの年齢になったら(もしくは次の発表会で)あの曲が弾けるようになるって理解します。

え?何言ってんの?と感じるかと思いますが、子供の想像力はそのくらいです。

その中に「練習」は入っていません。残念ながらね・・・

発表会後のレッスンで「あの曲、よかった〜!すごかった〜!弾けないかもだけど弾いてみた〜い!」という子はたくさんいます。

その中にあの曲を弾いたお姉さんですら、数ヶ月の練習をしているってことは抜け落ちています。
自分たちも自分の曲を弾くのに、ものすごい苦労したと思うんですけどねえ?笑

まあ、そんなもんなんですよ〜。

だから「何年生になったら弾ける?」って聞く子供はたくさんいますが、「どのくらい練習したら弾ける?」って聞く子はうちの教室には皆無です。

子供の思考回路と大人の思考回路は全く別物ですね。

ま、私も小さい頃、大学生の演奏を聞いて「大学生になればあの曲が弾けるんだ!」って思っていましたからね。えへへ。
みんなそんなもんです。

で?練習はさせるの?した方がいいの?

したら、弾けるようになります。それは確実に。

ただ、6年くらいで嫌になって辞めちゃったら大人になってから弾けないんですよ・・・

だから、発言小町とかみていると「無駄」って言う人が多いんでしょうねえ〜。

でね、もう1つ言わせて貰えば・・・

全人口がピアノ弾けなくてもいいんです。

だって「ボク(わたし)ピアノ・エレクトーン弾けるもん!」の特別感がなくなっちゃうじゃないですか〜笑

確かに他の習い事と比べたら、家でやることも多いし、親御さんもバトルを繰り返さないといけないしで大変です。

なので、体験に来た方には「この習い事は大人側の心が試される物です」と伝えています。

練習方法もたくさんあります。

子供へのアプローチの仕方も子供の数だけ、ご家庭の数だけ違います。

ルーテーンにしたら楽な子供もいますし、終わったらご褒美系が功を奏す子供もいます。

親御さんに聞いてもらうのが好きな子もいますし、ひっそり練習したい子もいます。

でもね、これを誘導するのは全て「大人側」です。

ご自身のお子さんの習性?性質?を見て、短い視点と中位の視点、そして長い視点で「ピアノの前に座らせるか?」を考えて作戦立ててください。

お子さんの先生にご相談するのも良いと思います。

あ・・・うちもそろそろ「面談という名の作戦会議」の時期でした・・・

たくさん書きましたが、「練習が全てではないこと」「練習は自分でやるなんて甘い妄想は抱かない」というお話でした。

全国のお母さん、お父さん、諦めないで頑張ってーーー!!!

空き枠がものすごい偏ってきていますが(笑)生徒募集しております>>>体験レッスンとお問い合わせ

先生が4名おります。私は南妃先生。他にはどんな先生がいるの?>>>講師紹介